マックミニで無線LAN

マックミニ(Mac mini)は、標準で買うと、エアーマック(Air mac)やブルートゥース(Bluetooth)はついていません。さらに、あとづけするには、サービスプロバイダにもっていかなくてはならず、お金もかかります。最初からオプションでつけとけばいいじゃんというのも確かにその通りですってことなんですが、同じ様な悩みを持つ人はたくさんいらっしゃるのではないかと思います。

で、せっかくコンパクトな筐体に外付けとは悲しい話ですが、やむを得ません。と反省はしたけれど、USBに挿す無線アダプタを探すも、マックに対応しているものが全然みあたりません。一生懸命探したところで、おそらくみつからないでしょう。ただし、外国製品はあるようです。しかしながら、日本で購入することは難しく、個人輸入などめちゃめちゃ面倒。さあ、困ったぞ。

でも、パソコンって不思議ね。必ずといってよいほど、救済策はあるのでした。今回は、日本でWindows用に出されているUSB無線アダプタで、なんとかしてしまえるというもの。なぜ、何とかなってしまうかというと、外国でマック対応で出ているUSB無線アダプタの製品と同じチップセットをもつものがあるからなのでした。う〜ん、だったら、メーカーは「Windows用です」だなんてケチケチしないで、マック用のドライバをさっさと出してくれればいいのに・・・。

その同じチップセットをもつ製品を購入して、ドライバは外国製のUSB無線アダプタのものをインターネットからダウンロードしてインストールするという方法です。さてさて、うまくいくでしょうか。

1.Buffaloから発売されているWLI-U2-KG54という型番の商品を購入

量販店ならばだいたいおいてあると思います。3500円もあれば買えるでしょう。ここが一番のメリットかな。サービスプロバイダにもっていって、マックミニの中にエアーマックを入れてもらうとすると、かなりお高くつくことでしょう。そして、このUSB、白なので都合よくマックに似合うのでした。

商品の詳細

2.Ralinkサイトからドライバをダウンロード

このBuffaloのWLI-U2-KG54は、Ralink RT2500というチップを採用しているらしく、Ralinkサイトにドライバがあるので、ダウンロードします。私の場合はOSが10.4tigerだったので、ページ下のほうにある、Macintoshの11g-RT2500(For MAC OS 10.4.X-Tiger)のUSBを選択しました。OSのバージョンが10.4でない人は、その上にある、Macintoshの11g-RT2500のUSBを選択すればよいでしょう。二つありますが、まあ新しいほうでいいんじゃないですかね。

Ralinkドライバダウンロードサイト

3.ドライバRT-2500をインストール

まだUSBは挿しません。とりあえず、インストールパックをダブルクリックして、インストールしましょう。やったー!かんたん!というわけには、残念ながらいきません。ここからがマック初心者には難しいところです。がんばってくだされ。ちなみに、インストールが完了すると再起動を要求されるでしょう。なので、再起動。

4.プロパティリストを開く

大変なお仕事がやってきました。Macユーザーには分けないことですが、Windowsから移行してきた人では悩むかも。パスとして書くと、 /System/Library/Extensions/RT2500USBWirelessDriver.kext/Contents/Info.plistを編集します。ええっと、マックハードディスクからシステムを選択、次にライブラリ、次にExtensionsをダブルクリックして開いていくと、RT2500USBWirelessDriver.kextというものを見つけられると思います。ところが、残念ながらこれはダブルクリックしても開けません。なので、歯車のようなマークをクリックして、「パッケージの中を見る」みたいのを選択すると開くことができます。中にはContentsというフォルダがあるので、それをダブルクリックしてみると・・・ありました、Info.plistが。さて、これもダブルクリックしても無駄なんです。これを編集するアプリケーションを選ばなくてはいけないことと、そもそもこのファイル、読み取り専用になっているので、アクセス権限を変更しなくてはいけないんです。「うぎゃー!」と思う人、がんばって!きっとできるから。

まずは、Info.plistを選択(ワンクリック)して、次に歯車をクリック。「情報をみる」と選択すると、下のほうに、アクセス権限の情報があります。かくれている場合は三角じるしをクリックしてね。そこの、読み書きできる権限が、システムオーナーになっていると思います。これを自分に変更します。横についている鍵をクリックしてパスワードを入れれば、権限者を選択できるようになるでしょう?

見事かえることができましたら、次は編集です。これはmiというテキストエディタを使うとよいでしょう。別に標準のテキストエディタでもいいですよ。Info.plistを選択、歯車から、「開くアプリケーションの指定」みたいなのを選んで、アプリケーションのところから適当なテキストエディタを起動させてください。するとXMLのファイルが開けたと思います。

miダウンロードサイト

5.プロパティリストを編集

いろいろと分けのわからない文字がでてきますが、上から見ていってしばらくすると
<key>IOKitPersonalities</key>
<dict>
という部分を見つけることができるとおもいます。そのあとには、
<key>ALPHA</key>
< dict>
< key>CFBundleIdentifier</key>
< string>com.Ralink.driver.RT2500</string>
< key>IOClass</key>
といったように続いていきます。要するにここにはALPHA社の情報が記されているわけですね。他にもRT2500チップを採用しているメーカーの情報がある一定のフォーマットに基づいて記されています。なので、1メーカー分をコピーして、ALPHAより前にペーストし、Buffaloの情報をその部分に書き込めばよいわけです。いろいろと調べてみると、どうやら、以下の情報のなかで、idProductの数字とidVendorの数字が重要だったようですね。以下の情報をコピペでもいけると思います。
< key>IOKitPersonalities</key>
< dict>

<key>ALPHA</key>
< dict>
< key>CFBundleIdentifier</key>
の間に以下の情報を追記してください。
<key>Buffalo</key>
< dict>
<key>CFBundleIdentifier</key>
<string>com.Ralink.driver.RT2500</string>
<key>IOClass</key>
<string>RT2500USBWirelessDriver</string>
<key>IOProviderClass</key>
<string>IOUSBDevice</string>
<key>bcdDevice</key>
<integer>1</integer>
<key>idProduct</key>
<integer>102</integer>
<key>idVendor</key>
<integer>1041</integer>
</dict>

はい、ごくろうさま。これを保存してください。上書きできなければ、4番を確認してください。保存ができたら、先ほど変更したアクセス権限をもとにもどします。書き換えできる権限を自分から、システムオーナーに戻します。鍵もしめわすれないようにね。

6.キャッシュをクリア

ここまでは、うぎゃーと思いつつ、なんとかできたのではないでしょうか。いよいよ最終局面をむかえました。どきどきのUNIXですよ。今ちょこちょこといじくった場所のキャッシュをクリアします。これは、WindowsでいうMS-DOSプロンプト(コマンドプロンプト)、私でいう「黒い画面」でやらなくてはいけません。プログラムなんてしない文系人間、GUIこそパソコンの全てと思う高齢者や若造にはかなりの精神的苦痛をともないますが、ゴールは目前ですからファイトです。

マックハードディスクから、アプリケーションをクリック、ユーティリティをダブルクリック、その中に・・・あったー!ターミナルをダブルクリックし、起動させてください。すると、コンピューター名につづいて、ドルマークに自分のユーザー名が最後の行に書かれています。これは自分の今いる場所をさしています、、、がそんなことはいいですね。そこに
sudo /usr/sbin/kextcache -k /System/Library/Extensions
と入力してEnterを押します。パスワードは自分のユーザーパスワードです。パスワードを入力してEnterを押すと、ターミナルでは何事もなかったような感じがしますが、キャッシュはクリアされました。パスワードを入力したあと、なにやらいろいろと文字がでてきてしまう人は、コマンドのどこかを打ち間違えている可能性が強いです。スペースが入る場所に気をつけてくださいね。sudoとkextcacheと-kのあとにはスペースが入ります。sudoというコマンドは、ユーザーに一時的に管理者権限をあたえるものだとか。あまり詳しいことはわかりませんが、とにかくこのように打ちます。

7.再起動後、USB無線アダプタを本体に挿す

無事終了したら、再起動する必要があります。で、きちんと立ち上がったら、BuffaloのUSB無線アダプタをマックミニ本体のUSBポートに接続します。キーボードなどについているUSBハブでは電力不足で認識できません。さて、USBポートに挿し込むと、ユーティリティが起動します。どうですか?お使いのアクセスポイントが見えたでしょうか?あとは、各ネットワークに応じて、設定をしてください。WEPの設定もできます。

レビュー

私は、ターミナルのところで、初歩的ミスにより絶望的になりました。でも-kのあとにもスペースキーがあることに気付き、やってみたら、見事成功!やったー!ばんざーい!諸先輩方に感謝です。使ってみての調子なんですが、ちょっと不安定です。何回かクラッシュしました。OSがパンサーまでなら大丈夫なようですが、Tigerのドライバにはまだいろいろと不具合が生じているようです。残念なことですね。このページか、Ralinkのサイトのページをブックマークでもしておいて、新しいドライバがでないか小まめにチェックする方がよいかもしれませんね。当初は3500円ももったいないとケチり、クロスケーブルを買ってきて、Windowsに飛んできている無線でインターネット共有しようともくろんだのですが、うまくいきませんでした。がんばればできそうな気配もありましたが、Windowsがプロキシサーバーの役をになったところ、マックのサファリでは、Windowsでキャッシュしたものしか見れなかったり・・・。なんだかよく分からないけど、小難しいことに手間取るより、多少の代価をはらったわけですね。

さいごに、お金持ちの人は、サービスプロバイダにいって、エアーマックを入れてもらいまひょう!そんでもって、マックに魅了された人は、iMacやPowerMacを買いましょう!いいなあ、G5。

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